Departure's borderline

フリーランス編集/ライターのいろいろな興味事

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たばこのおもいで

父は愛煙家でした。超ヘビースモーカーで、1日2箱くらいは空けてたんじゃないかな。実家の壁紙は、新築当初真っ白だったのに、今ではずいぶんと黄ばんでしまいました。

父は膵臓が悪く、幼い私のよく知っている父は点滴につながれていて、げっそりとした人でした。幼稚園の運動会で、毎年親子競技というものがあったのですが、私はずっと母と出ていました。父と出かけた思い出も、ほとんどありません。

 

それでも、父はたばこをやめませんでした。今は名前が変わってしまいましたが、キャスターマイルドの5mmソフトと、安いライターを欠かさず胸ポケットに忍ばせ、30分に1本は吸っていましたね。

 

そんな父が、とうとうたばこを辞めたのは、末期の肺がんを患ってからでした。ステージ4、5年後生存率も20%あるかないかと言われた父。幸いなことに、父はもう肺がんを患ってから8年が経ちますが、体調に不安はありながらも元気に暮らしています。

 

私にとって、たばこは落ち着く香りでした。

両親と川の字で寝ていたのは小学校2年生まででしたが、毎晩枕元でたばこをくゆらせる父と話すのが好きでした。小さい頃から寝付きの悪かった私は、夜が更けるまで、頭の非常に切れた父と、いろんな話をしました。私の守備範囲の広さは、たぶん父譲りです。

 

 

大学生になり、親元を離れた私がお付き合いをしていた男性も、相当なヘビースモーカーでした。彼とは1年ほど同棲期間があり、喫煙場所はもっぱらベランダでした。JPSのキツいたばこをスパスパと吸う彼の隣で、よく私は甘ったるいココアをすすっていたものです。

 

その彼と別れてから、お付き合いをした特定の男性はいないのですが、今でもたばこの煙りにまとわれるのが好きです。受動喫煙愛好家、とでも言っておきましょうか。街中で、キャスター(Winston)やJPSの香りがするたびに、少し鼻の奥がツンとします。

そういえば、若干好きになって、告白をする前に「友達でいいや」ってなった人も全員愛煙者だったなぁ。

 

なんでこんな話をしているかっていうと、昨日ココアシガレット咥えてたら、結構多数の人に「似合う」って言われてしまったから。特に今後も喫煙予定はありませんが。